東は有明海、南は多良岳に面し、海山の自然に囲まれた鹿島市。江戸期は佐賀藩の城下町として栄え、当時の茅葺の町家、白壁の酒蔵通りなどの歴史遺産が点在する。昨今、肥前鹿島駅の再開発事業も立ち上がるなど、新たな「スローツーリズムの拠点」として注目度が増しているエリアだ。食に関する二大名物は日本酒と有明海の美味。老舗酒造の一つ「富久千代酒造」謹製の「鍋島」は、IWCの日本酒部門で最優秀賞に輝くなど、いま世界から熱視線を浴びている。「鹿島で育てていただいた『鍋島』のより自由な飲み方、料理との新しいペアリングを提案し全国、世界に届けたい」と話す飯盛日奈子さん。大学で経営学を学んだ後に家業に入社。父から杜氏としての手ほどきを受けながら、酒蔵オーベルジュ、カフェを運営、全国の日本酒イベントにも赴きPRを行う。「鹿島は心底リラックスできる場所。子供の頃は川や山で遊んでばかりで自然豊かという印象が強かったけれど、大人になり、地域の方々との繋がりが深くなってから魅力を再発見しました。実はおいしい老舗食堂も残っているんです。ノスタルジックな雰囲気が好きですね」と日奈子さんは話す。そのほか有明海の美味の中でも冬は牡蠣が旬。海産物と日本酒を持ち帰り、珠玉の晩酌というのもオツだろう。
※IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)
鹿島市観光の代表的な通り。茅葺の町並みと共に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている
鹿島市観光の代表的な通り。茅葺の町並みと共に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている
日本三大稲荷の一つで、年間約300万人が参拝。舞台造りの朱塗りの本殿は圧巻の美しさで、「奥の院」まで足を延ばせば有明海を一望する絶景も楽しめる。雪景色になることもある冬の景観も見事。
住所/佐賀県鹿島市古枝1855
電話/0954-62-2151
営業/終日 休み/なし
https://www.yutokusan.jp
「富久千代酒造」直営のカフェ&レストラン。東京で修業を積んだ料理長が佐賀の食材をふんだんに使う伊料理をランチコースやパスタセットで提供する。「鍋島」は40ml500円〜。
住所/佐賀県鹿島市浜町2688
電話/0954-60-5011
営業/10:00〜17:00(喫茶利用も可)
休み/月・火曜
@cafe_brew.nabeshima
JR肥前浜駅の目の前にある日本酒バーで、鹿島市にある全酒蔵の地酒がリーズナブルに飲み比べできる。窓越しに列車を眺めながらくつろげ、観光客だけでなく地元民にも人気。
住所/佐賀県鹿島市浜町933
電話/0954-60-4160
営業/11:30〜16:30、金・土・日曜11:30〜16:30、
18:00〜21:00(ラストオーダー各15分前)
休み/なし
@hama__bar
有明海に面して立ち、干潟展望館やミニ水族館を備える「干潟交流館」も併設。物産所には、ムツゴロウをはじめ有明海の美味や地元野菜、冬は特産のみかんがズラリと並ぶ。11月中旬〜3月中旬は牡蠣小屋もオープンする。
住所/佐賀県鹿島市音成甲4427-6
電話/0954-63-1768
営業/9:00〜18:00
休み/不定休
@michinoekikashima
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